2009年04月21日

ありがとう

またまた久しぶりの更新ですicon10

生きてます。  なんとかface03

お寺の現場はまだまだ続いておりますicon11

解体しては創り、解体しては創りの繰り返し。現在3部屋の工事はほぼ終了しましたが、

大工以外の工事(左官や建具)等の都合上、なかなかすっきりしませんface07

さらに次に工事をする部屋の荷物を出来た部屋へ移動し、養生しなければならないので完成写真も撮れませんicon15

しかたないですねicon10こつこつやっていきますface02

話は変わり、今日は畳屋さんに大工工事が終了した部屋の畳の敷き込みに来て頂きました。



ありがとう



この部屋は古い畳もそのまま使うのでたった3畳ですがやはりことわざにもあるように新しい畳はいいですねぇicon14

今では新築住宅でも和室がないケースが増えており、あっても薄い科学床の畳ばかり。

しかし熟練した職人の作る本床の畳はなんともやはり最高です!

青々としたイグサの匂いは日本人でよかったと思わせてくれるとてもいい香りですface05


そんな畳屋さんと一緒に一服しているときの話。

今後工事予定の各部屋でも畳の入れ替えが数十畳あるので予定はどうかと聞いてみると、



実は廃業するとのこと。



御年80歳。



現場にはいつも奥様と。



お客様はもちろん、我々同じ職人にもこちらが申し訳なくなるくらい腰が低く、

「お仕事中失礼します。畳屋です。」

「皆様の仕事の邪魔をしてしまって申し訳ありません。」

と、いつも周りを気にかけてくれる畳屋さんでした。





本床の畳は結構重いのです。  工期にも間に合わせなければなりません。


自分の体力、年齢を考え、決心されたようです。


今の若い人達は見向きもしないかもしれません。


小さな住居兼工場で毎日コツコツ。


畳を必要としなくなりつつある時代でも文句を言わず毎日コツコツ。


きっと想像以上の努力と我慢を重ねてきたのだと思います。




職人は自分で引き際を決めなくてはなりません。しかし決めたからといって終わりではなく、

最後の仕事は、自分の後、信頼する職人を紹介してから去るのです。

我々も同じ。 自分から見て「この人なら大丈夫だ!」と思える職人を今までのお客様に紹介していくことが

感謝の意であり、誠意なのです。


自分もそう言ってもらえるような職人になりたいと思いました。



帰り際、「有難う御座いました。お疲れ様でした。」と深々と御礼をさせて頂き、お別れとなりました。

その時はなんともなかったのに、今になって涙が。





本床畳の厚み2寸。

それはきっと畳屋さんの汗と、涙と、情熱が幾重にも編みこまれて出来た厚み。

その畳に座ると、私達は素晴しい職人に支えられているのだと実感します。


今まで素晴しい作品をありがとう。

そして素敵な余生を送られる事を心から祈っております。


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Posted by うめちゃん at 00:34│Comments(0)住宅
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